日本旅館「星のや東京」では、2020年6月1日~8月31日の期間、江戸の知恵を活かして暑さを乗りきる「江戸涼み滞在」を開催します。冷房機器がなかった江戸時代、人々は暑い夏を少しでも涼しく過ごすために、生活にさまざまな工夫を取り入れて過ごしていました。本プログラムでは、涼を感じられるよう特別に設えられた客室で、希少な亜麻で作られたオリジナルの滞在着を着用することで、快適に過ごすことができます。また、江戸の人々の夏の過ごし方から着想を得た釣りしのぶ作りや、夏の時期に好んで食べた食材を使った食事やスムージーも楽しめます。
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開発の背景
江戸時代、人々は夏の暑さをただ耐え忍ぶだけではなく、軒下に風鈴や釣りしのぶを吊るしたり、金魚を鑑賞したりすることで、耳や目でも涼しさを感じられるような工夫を生活に取り入れていました。また、仕事は夜明けとともに気温の低い早朝に行い、夕暮れ時には庭先や路地に涼み台を出して夕涼みを楽しむなど、一日の時間の使い方も工夫していました。(*1)
星のや東京では、江戸の暮らしの知恵や涼を感じる感性を取り入れることで、現代の東京でも冷房機器に頼りすぎることなく快適に過ごすことができないかと考え、本プログラムを開発しました。
*1参考:木村吉隆著 「江戸暦 江戸の暮らし」2013年
「江戸涼み滞在」を楽しむ3つのポイント
1 涼しく過ごせるように特別に設えられた客室
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涼しげな藍染の布地を使用した客室には、江戸の人々が夏の時期に涼を感じるために鑑賞したと言われる金魚や釣りしのぶ、季節の草花が設えられます。人は青色を見ると水を連想し、脈拍や呼吸数、血圧が下がり、涼しく感じると言われています。(*2)
また、客室内には希少な亜麻を100%使用した本プログラム専用の滞在着を用意します。麻は、吸熱、発散性にすぐれているため、古くから湯上り着などに使われていました。都心にいながらも冷房機器に頼りすぎることなく、快適に過ごすことができます。
*2参考:佐々木仁美氏著「色の心理学」2014年
2 江戸の夏の過ごし方に倣った涼み体験
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チェックインし、貸切温泉に浸かり客室でくつろいだ後は、日本の古典園芸のひとつである「釣りしのぶ」を作ります。釣りしのぶは、江戸時代の中期に庭師がお得意様へのお中元として作ったのが始まりと言われ、人々は、青々と茂った「しのぶ玉」を家の軒下に釣るし、その姿に涼を感じていました。作った釣りしのぶは、滞在中に客室に設えるほか、自宅に持ち帰って夏の風物詩として楽しむこともできます。
また、夕暮れ時には、星のや東京の玄関前で夕涼みをします。江戸の町の人々は、気温が下がる日暮れに、庭先や路地に涼み台を出し、涼をとっていました。本プログラムでは、風鈴の音を聞き、冷抹茶と白玉あんみつを味わいながら涼むことができます。
3 滋味あふれる旬の食材を使った食事
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夕食は、魚介を中心とした旬の食材とフレンチの技法を組みわせたフルコース「Nipponキュイジーヌ」を提供します。また、翌朝には、江戸時代に、暑さで体力が落ちる夏に好んで飲まれたと言われる冷たい甘酒を使ったスムージーを用意します。
江戸の人々は、旬の食材は栄養価が高いと信じ、好んで食べていました。江戸時代から親しまれた旬の魚介類や甘酒などを取り入れることで、夏の暑さに負けないよう体調を調えます。
滞在スケジュール例
1日目
14:00 チェックイン
14:30 貸切温泉にゆっくりと浸かる
15:00 亜麻の滞在着に着替え、客室で「釣りしのぶ」作り
17:00 冷抹茶と白玉あんみつを味わいながら夕涼み
19:00 夕食(Nipponキュイジーヌ)
2日目
06:30 甘酒スムージーで身体を目覚めさせる
07:00 めざめの朝稽古
08:00 朝食
12:00 チェックアウト
「江戸涼み滞在」概要
■期間:2020年6月1日~2020年8月31日
■料金:1名 65,000円 2名 95,000円(税・サービス料別、宿泊料別)
■予約方法:公式ホームページより14日前までに予約
■含まれるもの:貸切温泉、冷抹茶、白玉あんみつ、夕食(Nipponキュイジーヌ)、甘酒スムージー、
朝食、めざめの朝稽古、釣りしのぶ作り
■定員:1日1組1~2名
■対象:星のや東京 部屋タイプ「菊」宿泊者
*状況によりプログラムのスケジュール、内容が一部変更になる場合があります。
星のや東京
和のおもてなしを世界に発信する日本旅館。「塔の日本旅館」をコンセプトに2016年7月に開業。玄関で靴を脱ぎ、畳敷きの伝統的な和室や各階のお茶の間ラウンジ、最上階に温泉を備える星のや初の都市型旅館。
〒100-0004 東京都千代田区大手町一丁目9番1/客室数 84室
https://hoshinoya.com/
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